北海道の都市環境について
交通機関、住環境、生活上のチェックポイント
などをご紹介。
北海道の鉄道路線には、JR北海道の運営する各路線と市営の地下鉄と路面電車があります。2016(平成28)年3月26日にはいよいよ青森~新函館北斗間の「北海道新幹線」が開通の運びに!
なお都市環境の点で北海道は積雪量が多く、地上の交通機関は遅延などが発生しやすいので注意が必要です。
郊外や駅から離れた場所に行く場合、車は欠かせない手段です。
1. JR北海道の各路線
JR北海道の各路線は、都市間を結ぶ大動脈の役割を果たす重要な路線ですが、特に特急列車が多く走っています。道内の各都市や主要な観光地を結んでいますが、郊外では通勤や日常生活には使いにくいのが難点です。また、観光用にSLやトロッコ列車が運行されています。
北海道ではJRの鉄道路線は電車とは言わず「汽車」と呼ぶ人が多くいます。北海道の多くの地域で線路に電線が通っておらず、ディーゼルエンジンで動く列車が多いためだと言われています。雪などで立ち往生してしまう事があるため、普通の列車でもトイレが設置されているものが多くあります。
2. 地下鉄
札幌市では、市営の地下鉄が運営されています。鉄のレールと車輪ではなく、タイヤで動いている地下鉄です。そのため、他の路線との直通運転はできませんが、雪の影響を全く受けることがないので安定した運転をできるのが最大の強みです。
3. 路面電車
札幌市、函館市はそれぞれ市営の路面電車を走らせています。地面との高低差が小さいので、階段を昇り降りするなどの必要が無いのが一番のメリットです。また、札幌市の路面電車は、同じ市営の地下鉄に乗り換える際に割引が適用されます。
雪が降る季節には、ササラと呼ばれる竹でできた箒を付けた「ササラ電車」と呼ばれる除雪車が運行されます。これが洗車機のブラシのように回転し、線路上の雪をかきだします。冬の風物詩として、初出動の様子はニュースなどで取り上げられます。
4. 路線バス・高速バス
北海道には、多くの路線バスや都市間を結ぶ高速バスなどがあります。鉄道の代わりに路線バスが通っている場所もあり、地域の人々の重要な交通手段として活躍しています。観光での利用も多く、スキー場や温泉などの観光地へのバスも出ています。
北海道の住環境は、都市部と郊外エリアで大きく変わります。
日常生活面の利便性という点では都市部の方がありますが、
自然環境を求めるなら郊外に住む方が快適な環境を得られます。
1. 自然環境
北海道では都市部であってもある程度の自然が存在していますが、若干都市部から離れないと自然と言える自然が少ないという点があります。
2. ショッピング
比較的ショッピング施設までの距離も近く、困ることはありません。品数も豊富にありますが、取り立てて値段が安いものもあまりありません。
3. 交通機関
バスや鉄道路線もありますが、自転車での移動で済ませる人も多くいます。自動車はあると便利ですが、必ずしも必要という訳ではないようです。
◆ 郊外エリア
1. 自然環境
すぐ目の前に北海道の広大な自然が広がっています。渋滞や人々の雑踏などとは無縁の環境を間近に感じることができます。
2. ショッピング
地元の農作物や魚介類などは安く新鮮なものが手に入りますが、それ以外の物品は高い場合が多く、手に入りにくいものもあります。
3. 交通機関
バスも通っていない場所もあり、基本的に自動車やバイクがないと移動が不便です。近所の商店などで揃わないものは遠くまで買いに出る必要が出てきます。
どんな地域であれ、その地で生活するということは、
北海道に限らず良い点ばかりという訳にはいかない面も
あるでしょう。
その点では地方都市での生活に伴う不便な要素も含めて、
あらかじめしっかりとチェックしておくことが必要になります。
1. 新聞や郵便の配達
都市部では特に気にしなくても東京近郊と同じようにサービスを受けられますが、郊外の農村地帯などでは異なる場合があります。朝刊はその日の午後に郵便で届く場合や、自分で近くの商店に受け取りに行くなどして受け取る必要がある場所も存在するのです。また、宅急便で届く荷物も時間指定配達をしてくれない場合があります。
2. 自動車について
郊外や農村地帯では車が必需品です。北海道で車を買う分には問題ありませんが、本州から車を持っていこうと思っている方は寒冷地仕様にする必要が出てきます。また雪が降るため、4WD仕様の車を選んだり、冬用タイヤを履いたりするなどの対策が必要になってきます。
3. 施設・設備の不足
北海道では医療機関の不足が深刻で、救急車が来るまでに時間がかかる場所も多くあります。さらに大きな医療機関が少なく、近くの病院で取り扱えない病気などは遠くの大きな医療機関まで行かないと診療してもらえない事もあります。また教育機関も不足気味で、特に高等教育機関が少なく、札幌や東京に 出る人が多いのが現状です。
4. 札幌への人口一極集中化
札幌は北海道の道庁所在地である以上に様々な機能が集中しています。札幌なら交通手段や職業、買い物などで困ることはないでしょうが、地方に行くとその選択肢が極端に少なくなります。そういった問題点も考慮に入れて移住地を選択する必要があります。